vol.237【まんば】

西讃地域では「ひゃっか」とも呼ばれるまんば。

前回ご紹介したほうれん草同様、まんばも寒さが増すほどにおいしくなってくる野菜です。

県内全域で栽培され11月から4月にかけて出回ります。

 

出始めのころの葉は緑色ですが

寒くなるにつれ、赤紫色を帯びた濃い色が目立ち始め、

甘みが増してきます。

紫色の正体はポリフェノールの一種、アントシアニン。

この紫色がおいしいサインでもあります。

また、今の時期は秋に比べて

葉がふっくらと大きいものが多くなってきています。

まさに今が旬のまんば。

香川の郷土料理「まんばのけんちゃん」が有名ですね。

西讃地域では同じ料理を「ひゃっかの雪花(せっか)」と呼んでいます。

学校給食ではときどきメニューに上っていますが

核家族が増えた最近では、家庭で作る人が減っているとのこと。

そこで今回は、まんばのけんちゃんをご紹介したいと思います。

 

<まんばのけんちゃん>

 

所要時間:15分(下準備を除く)

 

<材料>(4人前)

・ まんば…1袋(5−6枚)

・ 油揚げ…1枚

・豆腐…1/2丁

・いりこだし…2/3カップ

・サラダ油…大さじ1

・いりこ…2、3本

・しょうゆ…大さじ2

 

<作り方>

下準備)まんばは大きめの鍋で茹でたら、1時間〜ひと晩、水にさらしてあく抜き(水が紫色になる)する。

1)あく抜きしたまんばの水気をよく絞り、1.5センチほどに切っておく。

豆腐は軽く水を切り、油揚げは短冊切りにする。

2)鍋(または深めのフライパン)にいりことサラダ油を入れ、油に香ばしいいりこのだしを含ませる。そこにまんばと油揚げを入れて炒める。

3)豆腐は手で軽くつぶして加え、木しゃもじでくずして炒める。

4)いりこだし、しょうゆを加え、ひと煮立ちしたら出来上がり。

 

下準備のあく抜き時間は好みで調節してください。

長時間水に浸けてしっかりあく抜きする人もいれば

短時間であえて少しえぐ味を残すほうがおいしいという人もいます。

まったくあく抜きをしないと、豆腐やだしにまんばの紫色が出てしまい

仕上がりの色が悪くなってしまうのでご注意を。